畜産業では牛や豚、鶏などを飼って、肉や牛乳、タマゴなどを出荷する。
自分は子どもの頃、身近で牛や豚を見ることができた。
牛は、のんびりしているようで、意外と人懐こいもので、人が柵の近くに来ると寄って来たりする。
柵には電気が流れているので、牛は決して柵に触れたりはしない。
屠殺場も、豚と牛がそれぞれ近くにあったので、豚の悲痛な鳴き声が聞こえたり、牛が赤裸にされ吊るされた光景を見たりした。
子ども心にも、残酷な現実に厳かな気分になったものだ。
動物を食料にすることは、人間が生きていくために仕方がないことであって、食卓に登る肉をどのようにして作っているかを子供の頃から教えることは重要である。
生きるために命を奪っている現実を知ることによって、命の尊さを知ることができるからだ。
このようなことを考えるとき、人づてに聞いた「子犬を放り投げてキャッチボールして遊ぶ子ども」のことを考えてしまう。
取りそこなって地面に叩きつけられる恐怖に怯える子犬を面白がって弄ぶ子どもたち。
恐ろしいことだ。
小さな弱い生き物を虐めるのは、命の大切さを知らないからである。