人は社会に出るとき生まれ変わる。幼い頃からずっと言い聞かせる使いみち。

 学生は学校と過程に保護されている。

 18歳成人になっても。変わらない。

 高校3年生が成人になって、大人になるわけではない。

 民法上扱いが変わるだけで、学校制度上保護者の役割はほぼ同じだ。

 社会人になると、保護から外れて、初めて独り立ちする。

 冠婚葬祭のような通過儀礼がないので、自分でケジメをつけた。

 ずっと親から、

「初任給で寿司おごって」

 と言われていたので、その通りにした。

 一応様々な案を出して、結局寿司に落ち着いたのだ。

 だから、親の圧力で決めたわけではない。

 でも言われていたのは事実だから、釈然としない気持はあった。

 自分の子どもには、何も要求しないつもりだ。

 ケジメを付けたいと思えば、何か考えるだろう。

 いかにも恩返しです、という行動をとる必要はない。

 大学生時代は、社会人以上に忙しくしていた。

 往復6時間以上かけて通い、アルバイトもして、独自の研究もして発表していた。

 勉強も欠かさなかったので、遊びに行ったのは数えるほどしかない。

 社会人になって、生計を立てるようになったことを、自分に宣言する行為だった。