人生のあらゆるプレッシャーをはね返し、狂わずにひきこもる耐性。
これをひきこもり耐性という。
自室に閉じこもって、パソコンだけを友として生きてきた。
好きなゲームを改造したくなって、プログラミングをできるようになった。
戦闘機で戦うゲームだった。
心だけは大空へ飛び、敵を撃ち落とす。
薄暗い部屋の中で、パソコン画面が明るく顔を照らす。
コントローラーを握る手に、少しだけ力がこもって口角が上がる。
一機、二機と煙を上げて後方へと吹っ飛んで行った。
実体験が大事だとか、さも当然という顔で話す奴は何もわかっていない。
部屋の中にいても何一つ不自由なく生きられるのだ。
働いて収入を得ないと生きられない人間は弱い。
エッセンシャルワーカーがいなくなり、人件費がかからなくなれば物価が下がる。
そして相対的に貯金が増える。
生活できるぎりぎりのラインは、今後下がっていくのだ ───