海に友達と遊びに来た篤志は、浜辺でビーチバレーをしたり、スイカ割をして夏を満喫していた。
男3人と女3人。
バランスを取ってセッティングしたのも自分だった。
ターゲットは真由美である。
ちょっとぽっちゃりだけど、愛嬌たっぷりに笑う。
俺に対しては特にまぶしい笑顔を見せてくれる。
真由美を守るために、いつも傍にいる。
でも君は、誰にでも親しく話そうとする。
そんなところも好きだ。
気を遣って俺と真由美を二人きりにしてくれた。
だが、その間にこいつらは落とし穴を掘っていた。
波打ち際が冷たくて気持ちいいぞと誘いだされて付いて行くと
ズボッ
2人とも落ちた。
知ってるか。
落とし穴って、普通に穴に落ちるんだぞ。
めっちゃ痛いし。
真由美も普通に怒ってるぞ。
怒った顔も可愛いな。
こうして、俺の青春は幕を開けた。
2人の間の絆は穴に落ちて深まったのだ。