学校ではいつも目立たない俺は、図書館で本を読んで気を紛らわせる。
頭の悪い奴らが、俺のカバンを蹴って金を要求してくる。
いわゆるいじめられっ子だ。
でも、俺には彼女がいる。
とっても美人で本好きだ。
今日は一人だけど、何冊か面白そうな本を借りて彼女に話すつもりでいた。
もし彼女がいなかったら、俺は|躊躇《ためら》いなく電車に飛び込むだろう。
そんなことを話したこともあるが、笑って受けいれてくれた。
これってヤンデレだよね、なんて言いながら軽く受け止める。
いじめられていても学校へ行けるのは、彼女の存在が大きかった。
本を読みながら、スマホをチェックする。
まだメッセージはなかった。
何もないと、どこかで男と話しているのではないかと思ってしまう。
心配なら一緒に帰ればいいのだが、いじめっ子に会ったら大変だから、一人でさっさと帰ってしまう。