２つの影 ポツリ、ポツリ。 闇の中、｜雫《しずく》の音が間断なく響く。 洞穴の冷気が奥から｜微《かす》かに首元をなでる。 「──よ…… ニッコウよ…… 」 奥から絞り出すような声が低くこだました。 「はっ。こちらに── 」 「例の者たちは、徐々に力を増して…

ランキング参加中小説 novels 平日の美術館は空いている。 都内某所の駅を抜けると、修学旅行の団体客がいた。 上場企業に就職し、エリート社員で通っていた祐樹はあるカルト宗教にはまってしまった。 何でも全力で取り組むため、いつの間にか幹部になり教祖…

ランキング参加中ブログで小説書いちゃいましょう！ 「タレントなんざ、じゃがイモみたいなもんだ」 台本を書きながら、ボヤいていたが少し毒を入れることにした。 普通の流れではつまらない。 ハプニングに視聴者は喜ぶのだから。 バラエティはすべてが予定…

ランキング参加中自作小説の集いの場 山深い温泉宿へやってきた青山は、部屋に通されるとパソコンを取りだした。 グラフを睨みつけながら舌打ちをする。 「また下がりやがったな ───」 FXトレーダーは世界中のニュースをチェックする。 インターネット時代に…