魔法のクリエイターと言われる理由、お教えします

人は知る。人は感じる。創作で。

思い出の内職

 内職について調べたところ厚生労働省の定義によると、「内職的家内労働者」とは、主婦や老人など世帯主以外の家族で、世帯主とは別に家計補助のため家事の合間に家内労働に従事する者をいい、「専業的家内労働者」(家内労働を世帯主が本業として行い、それによって生計を維持している者)および「副業的家内労働者」(ほかに本業を有する世帯主が単独で、あるいは家族とともに、本業の合間に家内労働を行う者)と区別している。」

 最近聞かなくなってきた気がしますが、子どものころ何度か見ました。

 両親共働きで、近所の家に預けられることが多かったため他人の家庭を見る機会が多かったです。

 ある家では、ハンダ付けをしていました。

 大量の電子部品をテーブルに並べて、部品を固定していくのですが、ハンダを焦がす匂いが部屋に籠っていました。

 1つ当たり数円の仕事なので1日数千円の収入でした。

 幼い頃、数を数えて計算した記憶があります。

 他人の家で過ごしていると、大人が思う以上に気を使います。

 常に周りの動きを察知して、先読みして行動していました。

 母親が高い対価を払っていたせいか、どこでも温かく迎えてもらっていました。

 内職代の4倍くらいは払っていたはずですから、預かる側とすれば私が宝石か何かに見えたでしょう。

 幼心にも、無理をしていることが解っていたのであるとき、

「自分で何でもできるから、預けなくていいよ」

 と言って、家で過ごすようになりました。

 テレビを好きなだけ見られたし、ご飯は定食屋に出前を頼んだし、言いつけられた家事をやりさえすれば気楽で良かったです。

 内職にはこんな思い出がありました。