魔法のクリエイターと言われる理由、お教えします

人は知る。人は感じる。創作で。

【プロット】上品な貸金業者、ラーメン屋のカウンター席で何をする。

 あっさり味の醤油ラーメンを食べる日は、仕事がうまくいっている。

 貸金業者の顧問として働く俊也。

 闇金業者のような強引な取り立てが減り、最近は俊哉のような弁護士の指導の下で仕事をする。

 弁護士という人種は、思慮深くて簡単に結論を出さない。

 法律の条文を得意げにペラペラ話すようでは、たかが知れている。

 プライドが高い俊也は、ラーメン屋に入ってもこだわりを見せた。

 注文するときに、おすすめを聞き理由を尋ねる。

 素人である自分が判断するよりも、毎日ラーメンと向き合う専門家に聞いて決めるべきだと考えるのだ。

 大抵は提案に従うが、自分なりに注文を付ける。

「ではしょうゆラーメンをトッピングなしでシンプルにして、麺を少し硬めにしてください。

 恐らくダシが濃厚だと思われますので、麺と調和させるために主張が強い硬めを試してみたいのです」

 という具合である。

 物腰丁寧に理屈っぽく語るところが自分らしい。

 このこだわりを面倒くさそうな顔を見せずに受け止めてくれる店員さんには、プロ意識を感じる。

 このやり取りが好きなのだ。

 高級レストランでウンチクを聞いても普通である。

 ラーメン屋だからいいのだ。

 実のところ、次のクライアントがラーメン屋の店主だったのだが……