スクランブル交差点の横断歩道には、いくつかのタイプがある。
交差点全体を斜線で埋めたタイプは、自由な方向へ横断できることがわかりやすいと思う。
問題は、単純に横断歩道をバツ印に交差させたタイプである。
この交差点で事件が起きた。
2本の横断歩道が交差すると、重なった部分に何も表示されず、空き空間になる。
交差点のド真ん中にできた空間で立ち止まる人がいたのである。
歩行者用信号が点滅し始めて、最後まで渡れないと判断したその人は、交差点の真ん中で立ち止まった。
侵入しようとした車は皆止まった。
恐る恐る徐行しながら通行する車。
微動だにしないその人。
何度も声をかけようとしたが、結局信号が変わった。
歩行者用信号が青になると、何事もなかったかのように、その人は渡りきった。
なぜ交差点の真ん中で止まるのか。
実際にその人が歩いた横断歩道を渡ってみた。
普段は行き先を見ているので気にしなかったが、下を見て横断歩道を辿っていくと、中央の空間で止まる気持ちがわかった。
これはデザインの欠陥だ。
一応警察と市役所に連絡した。
パトロールするとのことだった。