論理的に処理しようとすると、2択になりやすい。
「できる、できない」「良い、悪い」など、対立する要素を対向位置に置いて、どちらに属するかを考えれば、整理できる。
演繹的に論理を積み重ねて、結論を出すには都合が良い。
だが、現実の事象は帰納的に認識するものである。
コンピュータは0か1か、つまり全か無かの法則であらゆる処理をする。
デジタルは、黒か白かで、中間のグレーがない。
だが、デジタルが大規模に集積すると、グレーが出現する。
コンピュータの処理能力が上がると、全カ無かの法則を意識することが減ってきた。
昔のパソコンは、プログラムで予め決められたことしかやらない堅物だった。
しかし、文字を打っていると、先読みして変換する能力が上がったし、文脈から単語の間違いを指摘してくれるので、人間が思考しているかのようだ。
パソコンがクリエイティブになったのではなくて、処理が高度になり、デジタルの集積が大規模になったせいである。
我々人間の思考にも、コンピュータの進化のように、多角的な思考が求められるのは、時代の流れである。